OTUニュース
20080801・10号
「白い杖」


  先日の夕方、岡山駅構内を歩いているとき白い杖をついた女性が若い二人連れの女性に何やら話しかけている場面に出くわした。二人連れは、瞬間的に「急いでますので・・・」と言って足早にその場を離れていった。私は少し時間に余裕があったので、「何かお困りですか。」とその場に残された女性に声をかけた。地下の改札口に行きたいという彼女に肩を貸して、その場所までご案内した。その間、時間にして5分もかかってはいない。二人連れの女性も急ぎの用があったのだろう。しかし、話を聞くだけでも10秒とはかかるまい。
やっぱり「出会い」かなあ。私の場合は、たまたま視覚障害の知人がいて、彼から「前を歩く人の肩か腕に手を置くのが一番歩きやすい」とよく聞かされ実行もしていたので、今回のような場面でも割とすんなり肩を貸すことができたにすぎない。 今年度発行した「おか山っ子」第58号には、障害者ゆえの「生きにくさ」を変えるために立ち上がろうとする「僕が架け橋に」という作品が掲載されている。「僕はこれからも外出する。冷たい視線を浴びるかもしれない。でも僕は、障害者の外出する機会を増やせば、みんなの考え方や感じ方が変わり、社会が変わると思っている。・・・その為に僕はありのままの姿で外出する。」中学3年生の彼が綴った言葉の意味をしっかり受けとめなければならない。そして、障害者も含めすべての人が、何のためらいもなく"ありのままの姿"で外出できる社会をつくっていきたいと思う。
(梶原洋一)


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